トップページへ  2008年調査結果

桜の株数調査のためのマニュアル(鎌倉市対象版)

                                                                   20076月作成

                                           200811月〜12月に一部改訂
                                                                     桜前線研究所


 これは、ホームページ「桜前線研究所」が鎌倉市内の桜の株数を調査するため作成した調査マニュアルである。


 1.調査の目的
及び調査概要

 鎌倉市内にある桜の株数を地域別に把握することを目的としてこの調査を実施する。調査の方法は、市内の全地域を隈なく踏査する「全数調査」の方法とし、調査結果は「調査台帳」として調査区、調査地点ごとに整理し、後年、継続的な「標本調査」による迅速な株数調査ができるようにする。 このため、これに必要な調査の準備、実査方法、集計方法について定める。
  なお、この第1回目の調査期間は、2007年5月からの2ヵ年計画とする。
   体験的補足説明1 調査期間については、当初、2ヶ年計画としていたが、2008年の12月段階で概ね調査が終了したので、
            12月21日現在でに調査結果を取りまとめた。


 2.準備する資料と機材

 (1)地図・・・10,000分の1程度の地図。  

体験的補足説明1 昭文社の13,000分の1の地図は、一般の書店で販売されており、入手しやすい。また、住所(丁目)ごとに境界線が明確で色分けしてあり、携行にも便利で、内容も正しく調査に最適である。
体験的補足説明2 国土地理院発行の1万分の1の地形図(5色刷り)には、500mメッシュが記入してあり、距離感が把握しやすい。樹林地の中の細道が描かれている。
体験的補足説明3 鎌倉市歴史的風土保存区域・風致地区等指定図(1/10,000)には、緑地保全区域等が図示され、面積も表示されている(鎌倉市で購入できる)。
体験的補足説明4 大きな公園等の調査には、グーグルマップ(写真)も使いやすい。地図と組み合わせて現況をよく把握できる。
体験的補足説明5 ゼンリンの「住宅地図」は、小さな公園等の所在場所を確認するのに便利である。


 (2)調査野帳・・・適宜作成する。 小さなノートまたはA4用紙。

 (3)数取器・・・非常に便利である。二つあると更に便利である(後述)。

 (4)画板・・・あれば便利である。 

 (5)筆記用具・・・2〜3色用意する

 

 3.調査区の設定と実査方法

 (1)集計地域の設定

調査結果の活用及び集計管理を考慮し、調査区の設定に先立って、まず、鎌倉市内に行政区割りに従って集計地域を設定する(5地域:鎌倉、腰越、深沢、大船、玉縄)。次に、集計地域の中に地区を設定する(44地区:)。

 
 
(2)調査区の設定

ア 上記で作成した集計地域内の地区の中に地図上の住居表示を利用して調査区を設定する(160調査区)。調査区に重複・脱漏があってはならない。地図は昭文社の都市地図(鎌倉市1:13000)を用いる。

イ 実査を円滑・確実に行うため、調査区の中に存在する学校、公園、神社仏閣等の単位で実査単位を設定する。調査区の中で実査単位としなかったところ(一般民家敷地)の桜は、散在桜としてその他実査単位として一括調査する。この実査単位は、実査をしながら設定する
    体験的補足説明1:この実査単位は、2008年12月段階で約800余となった。

        
                  調査区設定の体系

 

 (3) 調査野帳の作成


調査野帳は適宜作成する。

                    
                    調査野帳の事例

地域名

調査区名

実査単位名

株数

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 


 4.実査

(1)巡回実測調査
 
 調査野帳と数取器を携行して、自転車・徒歩で調査区内を重複・脱漏がないように隈なく巡回して桜の株数を数える。
   
体験的補足説明1 この調査は桜の開花期だけではできないので、樹木の樹皮、葉、冬芽等から桜と他の樹木を区別する練習が必要である。

 (2)調査区内及び実査単位での調査

 調査区の調査では、調査を確実に実施するために、調査区内に実査単位を作り、調査する。調査区内に公園、公共施設、神社・仏閣、マンション等がある場合は、その施設別に調査する。一般民家の桜は、調査効率とプライバシーに配慮し、散在として一括カウントする。桜並木は原則としてひとつの調査区として調査する。調査段階においても重複・脱漏があってはならない。

   体験的補足説明1 数取器は、2つ携行すると便利。一つは調査区内調査で民家等にある散在の桜木をカウント一括カウントしていくのに使う。

         もう一つはその調査区内調査の途中で、神社仏閣・学校・公園等ひとつの実査単位とすべき所の桜の本数をカウントするのに使う。
    体験的補足説明2 歩きながらカウンターを使って数える時は、桜木がちょうど真横に来たときにカウントするとよい。カウントは根元で行う。
         見えたところでカウントすると何処まで数えたか、また株単位で数えたか分からなくことが多い。

   
体験的補足説明3 桜並木の場合は、片側づつカウントした方が間違いが少ない。
    体験的補足説明4 緑地、公園等のリストは、市のホームページからPDFファイルで入手できるが、これをエクセルに変換し、
         住所別に並べ替えると現地での調査がしやすい。
  


 (3)樹林地等での実査

 ア 樹林地等での実査は困難な場合があるが、可能な限り調査区調査の原則に基づき踏査する。
    体験的補足説明1  樹林地では、ハイキングコース等からの調査を原則とする。私有地には立ち入り禁止となっていることが多い。
    体験的補足説明2 私有林の中にも境界戦場に「市道」がある場合があるので、そこから調査する。
    体験的補足説明3 桜は「尾根」に沿って生えていることが多い。日陰の斜面にはあまり生えていない。


 イ 樹林地での調査が極めて困難な場合は、別途地図上に山林地帯をプロットし、その面積を個別に求積した上、1
ha当たり桜株数を乗じて推計する。または、尾根の長さと桜の本数の関係を調べ、推計する。具体的方法は別途定める。

 
 5.集計整理

調査結果の整理は、調査区ごと、実査単位ごとに行う。
 集計結果は、鎌倉市内の桜木台帳と位置づけ、今後の年次調査では「比推定式」を用いた推計ができるように整理する。
   
体験的補足説明1 エクセルを使って整理しておくと、ピボットテーブルを使ったクロス集計が可能であり、分析が面白くなる。
      体験的補足説明2 今後の年次調査のためのマニュアルは別途作成する。マニュアルは、まず骨子をつくり、後は逐次補足していけばよい。

      体験的補足説明3 比推定式とは、統計学上の推定方式である。調査区ごとに既存のデータ(数値)とその全集計値がある時、適用できる。
           単純推計に比べ、推計精度が非常に高くなる特質を持っており、今回の調査結果は、この既存のデータとして今後継続的に利用できる。







 6.事後調査

集計整理後、事後調査を行い、2年間に亘る調査が持つ問題点などの整理を行う。

事後調査は、2009年の開花シーズに行う。なお、開花シーズンでなくとも桜の判別ができる調査区についてはそれ以前に実施する。

 7.調査結果の取り扱い


 調査結果をインターネット上で紹介する。表章の方法は、調査が完成した時点で検討する。調査の完成目標は2009年5月とする。 調査結果は鎌倉市内の桜木台帳として保存するが、逐次更新し、毎年その結果を整理する。
     体験的補足説明1 2008年12月に概略の調査値が得られたと判断されたことから調査を一応終了させ、取りまとめを行うこととした。
          その結果については、2008年12月21日にHPにアップした。
          しかし、これは概数であるので、2009年の春事後調査を行い補正する予定である。


 8. 調査結果の活用
 
 調査結果についてどのような活用方法があるかについても引き続き検討していく。
    体験的補足説明1 桜マップを作成したらどうか。市や団体に活用してもらったらどうか。学校でも利用できのではないか。
                  等の意見が寄せられている。
                  
                  


参考となる資料
 
 緑地、公園等のリスト
    
『鎌倉市のみどり』 平成20年版  鎌倉市 (鎌倉市のホームページ)
    『鎌倉市緑の基本計画』 平成18年7月 鎌倉市
    『鎌倉市都市マスタープラン』 平成10年3月 鎌倉市
    『鎌倉市広町緑地基本設計』 平成17年7月 鎌倉市(公園緑地課)
 外同種の基本設計
  樹木の見分け方について
  桜の木は、花の季節でなくとも比較的見分けやすい木であるが、以下の本は参考になる。
  『冬芽でわかる落葉樹』亀山章監修 馬場多久男解説・写真 信濃毎日新聞社
  『樹木見分けのポイント図鑑 講談社
  『新日本の桜』 山と渓谷社

 

     調査区作成基礎資料



桜の本数調査 調査用具                    


  調査区、実査単位の配置


 
凡例 -----:調査区界(丁目境界) 赤の囲み:調査区名  黒の囲み:実査単位 
 地図は鎌倉市内(昭文社)



「桜の本数調査」を計画している市町村等
         茨城県日立市(花樹の会)
         東京都江戸川区
         長野県伊那市