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20081221
                                                        桜前線研究所

鎌倉市における桜の生育株数調査結果について


1 調査結果の概要

 鎌倉市を対象に桜の生育株数調査を全数調査の手法により20076月から200812月にかけて行ったところ、おおよそ15千株余りの桜が生育していることが分かった。生育密度は、1平方km当たり392株であった。

鎌倉市内の地域別の結果は、下表のとおりであった。

                          表―1 鎌倉市における桜の地域別生育株数

地域名

生育株数(株)

生育株数比率(%)

km当たり

生育密度(株)

鎌倉

5,790

37.4

407

腰越

1,463

9.4

348

深沢

2,940

19.0

358

大船

3,423

22.1

408

玉縄

1,868

12.1

417

合計

15,484

100.0

392

   

         図―2 鎌倉市の地域図


2 調査方法

(1)調査手法
  調査の方法は、別途作成した調査マニュアルに基づき、市内の各町の丁目を調査区とし、すべての調査区の桜木について市街地は自転車で、樹林地は徒歩で、一株一株を数えていくという「全数調査」の手法により行った。

(2)調査の限界

@ 今回の調査は、開花していない時期に調査した結果であることから、厳密な意味では「桜と思われる」木の株数を数えている。
このため、極めて少数とは思われるが、例えば、もも、うめ、樫などが含まっていたり、桜木を見逃していたりする等の調査誤差が含まれている。

A  樹林地の桜については、ハイキングコース等上で実測調査したものであるが、樹林地の中で群生している桜については、厳密に数えることは困難な場合があった。

B   市町村界は可能な限り意識して調査したが、逗子市、横浜市との境界線上の桜については、判定が困難なものがあった。

C 調査困難地帯や立ち入り禁止区域等の桜については、未調査地域分として推定した。具体的には、実測株数の10%分を見込んだ。

 備考: 詳細な調査方法については、「桜の株数調査のためのマニュアル」参照。


3 調査の成果


今回の調査には、上述のように一定の限界があり、調査誤差が含まれているが、以下のような成果が得られた。

(1)   鎌倉市内に生育している桜の総本数を全数調査(悉皆調査)という統計的調査手法により市内の地域別に明らかにすることができた。
(2)   調査は、丁目ごとに行い、桜の生育調査台帳として整理したので、今後、桜に関する各種標本調査を行う上で、母集団として活用できる。また、調査効率の非常に高い比推定を適用できる母集団としても利用できる。
(3)  調査台帳の整理に当たっては、神社仏閣、公園、学校等を調査区の中の実査単位として調査し、その属性を付したので、これらを利用した組み換え集計も可能である。ただし、今回の調査では、生育総本数を把握することを第一として調査したことから、生育地分類定義の不明確さ等から生じている誤差がある。下の表は、こうした不正確性があることを承知の上で分類集計を試みた数値である。

           参考表  桜の生育地の種類別生育株数


4 今後の計画


(1) 桜が開花する3月〜5月にかけて、標本調査の手法により、詳細な事後調査を行い今回の調査結果を検証する。

(2) この事後調査は、今回の全数調査後の初めての標本調査と位置づけて行うこととし、200941日現在での総本数を推計する。

(3) 多面的な調査分析が可能なように、今後、計画的に調査台帳の整備(母集団整備)を行っていく。

5 付記

(1) この調査は、ホームページ「桜前線研究所」(sakurazensen.com)の管理人はなさかが行った。

(2) この調査は、20076月から20081212日までの間に行ったものである。
  調査に費やした日数は、実質60日程度(1日5〜6時間)であった。

― 参考 ―

          鎌倉市の緑の現況図


 

(出典は「鎌倉市の緑の基本計画」平成187月 鎌倉市